シカゴ ペンショー2005 - Chicago Pen Show 2005

2005年05月27日

 3年ぶりのシカゴペンシーに出かけてみた。 シカゴペンショーは以前にも紹介しているが米国最大のペンショーの一つであ る。 会場となっているウェスティンホテルはシカゴ、オヘア空港から車で約10分の所にある高級ホテルである。 ペンショーにはいくつかのスポンサーがつ くのが常であるが、今年は、絵画調、幾何学模様などのエナメル高級万年筆を作っているKrone社がスポンサー、準スポンサーにPen World Magazine社が協賛した。 アメリカの規模の大きいペンショーは通常木曜日から日曜日までの4日間で行われる。  木曜日は、比較的小さい部屋でのスワップ(コレクター、業者間の売買)で、50-60人程度と小規模である。金曜日から大きいボールルームに移り本格的な ショーの始まりとなり、そして、最終日の日曜にはテーブルの数は170を越していたであろうか。  入場料金は、木曜日から参加の人は60ドル、土曜日、日曜日のテーブルを予約する人は175ドルを払って入場することになる。 

 

 4日間には、様々な行事が用意されている。 パーカー51に関するセミナー、リペアーセミナー、ペン先 の整備セミナー、オークションなどであり、これらの行事がペンショーと同時進行される。 中でもオークションは圧巻だ。 200ロット以上の万年筆、ペン シル、ボールペンに加え、ポスター、カタログなどの紙物、販促グッヅなどが出品された。 ペンショーに参加している人たちには、会社単位で参加している人、休みを取って個人的に参加している人と様々だが、基本的には万年筆好きであり、多くは万 年筆コレクターである。 様々な国から来ているのは言うまでもない。 イギリス、クロアチア、イスラエル、ドイツ、ベルギー、ブラジル、スペイン、オース トラリア、日本など多様である。 みんな明るい、そして、みんな素晴らしい人達である。 ホテルのどこですれ違っても「Hi!」「Hello!」と屈託が ない。 久しぶりに会う業者もおり、そうした場合はホテルのバーに行き、フローズングラスでSam Adamsのビールを傾けることになる

 

 今回、私はパイプメーカーの柘製作所の柘氏、三井氏及びペンドクターの川口氏と同行した。 柘製作所は 日本最大の喫煙具のメーカーとして有名だが、ブライアー、キングウッドやココボロなどの銘木を万年筆の材料としてセーラーに納めていることを知っている人 は相当のセーラー通と言っていいだろう。 2004年には、銘木やカンバーランド(色つきのエボナイト)などの素材を使用した「柘ブランド」の万年筆の生 産を開始し万年筆メーカーに仲間入りしている。 代表取締役の柘氏は、以前から西欧の万年筆市場に興味を持たれていて、自社ブランド万年筆の生産をスター トさせた機会に、アメリカのペンショーを見ることは今後の万年筆開発に役立つのではないかということで今回のシカゴペンショーに参加、そしてプレゼンテー ションすることと相成った。 川口氏も柘氏との長い付き合いから助っ人を買って出てペンクリニックをすることで花を添えた。 

 

 欧米のペン好きと日本のペン 好きの根本的な違いは、日本ではほとんどの人が実際に使用して書き味などを楽しむユーザーであるのに対し、欧米のそれは、もっから集めて、眺めて、場合に よっては見せ合って楽しむという違いであろう。 彼らはしばしば自分のコレクションをこのようなペンショーに持参して並べる。 良い万年筆が並んでいるの で値段を聞いてみると、「That's not for sale」、「それは売り物じゃなく僕のコレクションなんだ」と平気で言う。 欧米の人達のほとんどはペン先の書け味などをあまり気にしない。「カサカサ するが」と質問しようものなら「What's wrong with it?」である。 少々カサカサしようが、ひっかかりがあろうが、 ペンとはそういうもの、と全く意に介さない。 川口氏が、インクフローや引っかかりを取り除き整備をして戻してあげると、一様に「ワンダフル」を連発す る。「じゃあなぜ最初からそのようにペンを整備されてないの」という気持ちにもなるが、実際には新商品でもインクフローやペン先の整備の未熟なものがまだ まだ市場に出回っているのが現実でもある。 整備が未熟と考えるか、「What's wrong with it?」と考えるか、考え方が分かれるのは至極自然なことである。 それは、クウィルペンの文化を持ち、小学生時代から万年筆を使わせる欧米のペン社会 と、一方、長い間「矢たて」を持ち歩いていた日本という決定的な違いも一因であろうか。 このような、言ってみれば日本的なペンクリニックが欧米で歓迎さ れている所以でもある。

 

 シカゴは米国第3の都市で、様々な世界のエンターテイナーが集まるところでもあり、いろんなエンターテ イメントを楽しめる。 金曜日の夜、3人のペン仲間と共にダウンタウンへ出かけた。まずはギリシャレストランでギリシャ料理に舌鼓。おなかがいっぱいに なったところで、いざ、ブルースのレジェンド、Boddy Guyへ。 18ドルの立ち席入場料を支払って入場すると、なんと幸運にも入り口にはBuddy Guyが立っていた。 早速、DVDとT-シャツを買いサインをもらい、おまけにツーショットまでお願いし快く撮らせていただいた。 聞くと、5月には来日予定だという。ムンムンとした雰囲気の中で、快いブルースを満喫しホテルに戻った時には夜中の1時を過ぎていた。 

 

 あっという間の4日間であった。シカゴペンショーは巣晴らしかった。 いつも関心されられるのは、ペン ショーはいろいろな人たちによって支えられているということ。 ペンショーにかかわっている様々な人達、共通していることはみんな素晴らしい人達であると いうこと。 こんな楽しいペンショーに誰でも参加できるとはなんと素晴らしいことでありましょう。
オーガナイザーのDon Lavinさんをはじめ、スポンサーのKrone、Pen World Magaine、このペンショーにかかわったすべての人達、そして参加したすべてのペンディーラーの人達にありがとうと申し上げたい。 ありがとう、みな さん! またお会いしましょう。 (藤井記)

The Chicago Pen Show 2005 was quite new and impressive to me as it had been many years past since I visited the last show. The show under the sponsorship of the Krone, and co-ponsored by Pen World Magazine was, as usual, beautifully and fantastically organized. There were so many interesting attractions like an Auction, Seminars for Paker 51, Working On Nibs, Repair For Collectors, during the show from April 27th to May 1st. The auction including a few hundred lots was the highlight of the show. There were so many interesting pens, papers, ephemera sold at the auction. Since some interesting pens were sold at very high prices, I successfully got only one pen although I wanted to get some other items. Auctions are always exciting.

 

The show welcomes any pen lovers from all over the world such as the U.K., Germany, Croatia, Belgium, France, Turkey, Italy, Spain, Brazil, Japan, and etc., and the U.S.A. as well. They are all peaceful and beautiful people, and the show site is always a place of social intercourse. What a wonderful and peaceful world the pen world is! I, however, sometimes wonder that why there are so many struggles still rumbling in the world which is very sad. Len Provisor gave me an American flag, at the show this time, which one of 200 that was placed on every table at the N.Y. 2001 Pen Show. The flag was taken home by every person, at the end of the show, as a reminder of the sprit of New York and the grace of every person that attended the show in that tough period after few days of the 9.11 tradedy. Now, it sits on the table in my shop, and I want to explain, from time to time, to my clients what it is.

 

Tsuge Pipe Company and pen doctor Akihiro Kawaguchi from Japan was, too, one of the accents of the pen show. They supply their wooden pen materials like oakwood, cocoboro, kingwood, etc. to Sailor, Japan, and they successfully started to make their own brand pens made of briar, kingwood and etc. in the last fall. Their Maki-e pens displayed at the show were unique and somewhat different from others, which were beautifully decorated with various paterns of dragons, flowers, animals and etc. on a briar material. Mr.Tsuge told me that he was quite satisfied with his first presentation in the U.S. since many people showed their interest of those Maki-e pens and many pens were sold at the show.  So, he was quite confident that those Maki-e pens shall be highly regarded in the foreign market. Pen master Akihiro Kawaguchi, a very close friend of Mr.Tsuge, made his first nib clinic in the U.S.A. with lot of thanks by visitors. Mr.Tsuge is now planning to come back to the U.S. pen show, probably late this year, with new and more desirable products.

The time in Chicago past so fast with many enjoyable memories.  And, I am sure I will come back to Chicago next year.
 

Thank you Don, and thank you everyone. See you next year.  (Eizo Fujii)

 

 

シカゴペンショーのオーガナイザーのドナルド・ラビンさん。
Donald Lavin, the Chicago Pen Show organizor stands by the Krone display case.

 

グランドボールルームでの様子。

 

ペンショーの受け付け。


クローネの社長、ロバート クローネン バーガーさん。
Robert Kronenberger, preseident of Krone expains his pens to his clients.


クレアー・クローネンバーガー、ケイリ-・クローネンバーガーの
二人は K.C.Penny社のれっきとした副社長。
Claire and Kaley Kronenberger, both co-president of K.C. Penny prepare their table.


準スポンサーのPen World Magazine


ドン・ヒスコックさんとオーガナイザーのマイケル・フルツさんとダン・ザゾーブさん。
Don Hiscock,PCA auther, Michael Fultz and Dan Zazove, the pen show organizers.


オークションの会場。  Auction site.


ジェフリー S. パーカーさんとレン・プロバイザーさん。
Jeoffrey S. Parker and Len Provisor.


パーカー模型飛行機を説明するジェフリー・パーカーさん
Jeoffrey Parker explains Parker airplaine models to his clients.


ファウンテンペン ホスピタル  Fountain Pen Hospital.


カーラ・モーテンセンさんとジョン・モティショーさん。
Carla Mortensen and John Mottishaw.


柘製品の説明をする柘氏。 Mr. Tsuge explains his pens to a dealer.


柘製作所のブライアー製パイプと、第1号(昨年秋発売)の「柘ブランド万年筆」。
A briar Tsuge pipe and their first briar pen launched in last fall.


柘製作所のテーブルで川口さんと三井さん。
Pen master Akihiro Kawaguchi and Hiroshi Mitsui at Tsuge table.


ペン・クリニックに忙しい川口さん。
Pen Master Akihiro Kawaguchi makes his first nib clinic in U.S.


パーツ、インクなどがどっさり。


ドナルド・ラビンさんも合間をぬって物色。
Don Lavin hunts up pens for his new collection.
(photo by Miroslaf Tischler)


オスマン・スーマー  Osman Sumer holds his rare Astoria pens.


オノト100周年記念万年筆のプリゼンテーションをする
Onoto Pen Co. Ltd.の取締役デイビッド・クーパー氏。
David Cooper presents The Centenary Onoto L.E. Pens: Magna and Lord Nelson.


カベコ、セーラー、ベックスレーなどを扱う ラグジュアリーブランド USA, L.L.C.
Luxury Brands USA, L.L.C.


コンウェイ・スチュアート  Conway Stewart.


バート・ハイザーマンさんとアリス・ハイザーマンさん。
Bert and Alice Heiserman chat with their friend.


スーザン・ワースさん。  Susan Wirth talks with her clients.


シェレル A. ティリーさん。 Sherrell A. Tyree talks with her client.


デイビッド・ニシムラさんとジム・マーシャルさん。
David Nishimura and James Marshall.


ロバート・アルトンさんとオスマン・スーマーさん。 
Osman Sumer at right smiles with his friend Robert Alton.


ペンシルの付いた面白い帽子をかぶったディーラー。


私とアンディ・ランブローさん。
Eizo Fujii, and Andy Lambrou shows new L.E. Maki-e pen.
Classic Pen Inc.


右側がピーター・フォードさん。 Peter Ford at right chats with his friends.


フレッド・ゴースタインさん。
Fred Gorstein.
(photo by Miloslav Tischler)


実に様々な筆記具があるものです。


リチャード・プロパスさん。
Richard Propas.
(photo by Miroslav Tischler)


インクばかり扱っているインク・パッレットのアン・マリーさん。
Anne Marie of Ink Palette.


パーカー製品のオンパレード  Parkers on parade.


ボディ・ガイのサイン
Buddy Guy gave me his autograph at Blues Legend.


ブルースレジェンドにて幸運にもボディ・ガイと一緒に写真撮影。
Miroslav Ticshler, Guide Staltari, me and Carlos with Buddy Guy.


ムンムンとした雰囲気の中でブルースを満喫した。  Blues Legend.


グイード・スタルタリさんとミロスラフ・ティシュラーさん。
Guido Staltari and Miroslav Tischler enjoy drinks and blues at Blues Legend.


藤井、カルロスとグイード・スタルタリさん。
Eizo Fujii, funny Carlos and Guide Staltari at Blues Legend.


レオナルド・プロバイザーさんとミロスラフ・ティシュラーさん。
Len Provisor and Miroslav Tishler at RAM restaurant.


RAMレストランで、左から:川口さん、柘さん、三井さん、カルロス、
ジョナサン・スタインバーグさん、そして、レン・プロバイザーさん。

From left: Hiroaki Kawaguchi, Toshinori Tsuge, Hiroshi Mitsui,
Carlos, Jonathan Steinberg and Len Provisor at restaurant RAM.